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【やっつけ不愉快SS】 すべてがAになる 24


 関係無いけど、レミリアお嬢様って可愛いよね。格好良いよね。流石、お嬢様だよね。
 お嬢様に御仕え出来る咲夜さんと美鈴が本当、羨ましい。





 本日二度目の、文からの真摯な告白。熱く、真剣な眼差しで見つめられ、アリスは顔を真っ赤にしながら慌てていた。
 別に、文の事は嫌いではない。それどころか良くして貰っている事もあり、アリスとしては好意的な印象が強い。友人としては、かなり友好度は高いだろう。
(でも、それとことれとは話が違うわ)
 友人としては良い。だが、文の求めているのは、自分の愛情だ。友人としての好きでは足りない。親愛の情でも足りない。恋愛として、恋人としての愛情……。
(でも、私が……。私が好きなのは、一番、大好きなのは……)
 アリスは霊夢を見る。
 憧れの人。誰よりも好きな女の子。貴女にボコボコにされて滅茶苦茶された後、何か優しくされて、そのギャップが堪らなくて、貴女のクレイジーさが忘れられないの。何度も会ってるうちに、貴女の素敵なところに気が付いて、またボコられて、何時の間にか大好きになってたの。
「……私がそんな事を許すと思うのかしら」
 霊夢がドスの効いた声で文に言った。
「アリスは私のものなのよ。それに、アリスだって私を愛してるの。二人の世界に他人は不要よ。パパラッチなんかどっか行きなさい」
「そ、そんな……。「私のもの」だなんて……。いやよ霊夢、恥ずかしいわ……」
 アリスは顔を覆ってイヤイヤする。しかしその瞳は霊夢をじっと見つめていた。蕩けきってしまっている。
 そんなアリスの様子に、文はうなだれてしまう。
 ああ、やはり駄目なのかな……。
「──フン。所詮、貴様はその程度か」
 どこからか声がした。
 文は顔を上げて周囲を見回す。
「今の声……」
 霊夢は素早くアリスを背中に庇い、身構えた。
「ひっ……!?」
 ぶるっと身を震わせて、アリスは慄いた。
「何……この、何?」
 絡み付くような視線を感じる。熱い眼差しだ。そして、偏執的。
「物凄い妖気だわ……!」
「というか、この感じは……」

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

「何を言っているんだお前は」
「いえ、何となくこんな擬音が似合いそうな雰囲気でしたので、つい」
「マヌケどもが……! やはり、お前達にアリスは任せられないなッ!」
「えっ……」

            ザ・ワールド
      咲夜の世界


 とても懐かしい匂いに、アリスは一瞬、心が和んだ。落ち着く。この安心感は何だろう……。
「あっ…あああ!!」
 文の叫びに、アリスは我に返る。そう、今は霊夢と、文が居て、それで自分は……。
「あ、あんた……!」
 霊夢が自分を見上げている。
「え?」
 自分は、霊夢を、文を見下ろしている。
 その時になってアリスは、はじめて自分の身に起きた異変に気が付いた。
 飛行時に味わう浮遊感。暖かで優しい感触。仄かに香るシャンプーの匂い。そして、それに混ざる、自分の匂い。
(え、私の……? 私?)
 アリスは、意識に掛かる靄を、気力で振り払った。首を振り、慌てて後ろを振り向いた。
 そこには。
「四十五分三十二秒振りね。やっと、貴女は私に戻ってきた」
「さ、咲夜……!?」
 アリスは、咲夜に抱えられていた。お姫様抱っこである。
「な、何で貴女まで……!」
 文が激しく動揺する。
「霊夢さんには巫女センサーがあるとして、何で貴女がこの場所を……!!」
「巫女センサーって何よ」
 慄く文を、咲夜は冷たく見下ろす。アリスを自分の方へと抱き寄せて、余裕たっぷりの笑みを浴びせた。
「知れた事。アリスの匂いを辿ってきたのよ」
 ……。
「い、犬だ」
「犬ですね……」
「やかましい。何と言われようが、私はアリスが何処に居ても見つけ出せるの。愛故に」
「……ちょ、恥ずかしい」
 アリスは咲夜を見上げて頬を赤らめた。同じ日に、三人から愛の告白を受けている。尋常じゃない状況だ。
 しかし。
「あんた、その格好は何よ」
「咲夜……それ、私の……よね?」
 瀟酒なメイド、十六夜咲夜。
 だが今は。
「メイド服は破れたわ。しかし、上海ちゃんから貰ったアリスの服で、私は産まれ変わったッ!!」
 純白のストール。深紅のリボン。フリフリのヘッドドレス。空色のドレス。シックな黒のブーツ。ついでに、背後に控える上海人形と蓬莱人形。
「十六夜咲夜、レインボーエディション! 貴女への想いが、今、七色に輝くのよッ!!」
「咲夜サン格好良イー」
「アンタガ大将ダー」
 懐かしい匂いは、自分の匂いだった。普段、自分が身に付けているものの、生活臭という奴である。
「な、何で貴女は私の服着てるのよぉ!!」
「服だけじゃないわ。ブラもショーツも貴女といっしょよ」
「────ッ!!!」
「「何て羨ましいっ!!」」
「変態ばっかだーーーーーーーー」

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